システムコーチングを受講しました
こんにちは。ブログ初執筆で緊張している高橋です。
今回はこの場をお借りして、アンチパターン社人事の高橋・野川が実際にシステムコーチングを受講した様子とその振り返りをお届けいたします。
そもそもシステムコーチングとは
「システムコーチング」というワードを紐解く上で、「システム」と「コーチング」に分けて考えます。
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システムとは
2人以上の関係性で共通の目的やアイデンティティを持ち、かつ相互に依存し合った集団
例えば、PJチーム、コミュニティ、友人、家族などが挙げられます。
きっとみなさんも何らかのシステムの一部なのではないでしょうか。
一方で、電車で一緒になった人、同じ講義を受けている人、はシステムではありません。システムになるには、「相互に依存している」、すなわちお互いに影響を及ぼし、受け合っている必要があるのです。参考:https://speakerdeck.com/kazuhideinano/aziyairukotingu-x-sisutemukotingu
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コーチングとは
「現状」と目指す「結果」の間に生じるギャップの解消を目指し、導くこと
ここでポイントになるのが「導く」というワードです。
直接アドバイスをするティーチングとは異なり、課題や解決策が本人によって見出されることが特徴です。「変化を起こさない」という選択も解決策になりうる可能性があります。
上記を踏まえて…
- システムコーチングとは
組織・チームの関係性の向上を促し成果に繋げるためのアプローチ方法
受講目的
今回の受講目的は以下の2点です。
- コーチングを肌で知る
クライアントとしてコーチングを受け、今後コーチングを学習していくかどうかの検討材料にするため - お互いの関係性を深め、人事チームとして更なる一歩を踏み出していく
今回やったこと
- 月1度のセッション×6回
- 1回目:二人で1つの生き物をつくる
- 自分をあらわす生き物をそれぞれつくりシェアしたのち、「今の私たちをあらわす生き物」を話し合いと描画を重ねてつくりました。
それぞれがまだ見ぬ生き物に対して持つイメージを「まだ輪郭ははっきりしていなさそう」「直線はなさそう」など、抽象的な言葉で表現し、それを形作るという工程を繰り返しました。
↓誕生した生き物(あえて名付けていません)↓
- 自分をあらわす生き物をそれぞれつくりシェアしたのち、「今の私たちをあらわす生き物」を話し合いと描画を重ねてつくりました。
- 2回目:二人で1つの国をつくる
- まず、自分をあらわす国をそれぞれつくり、お互いの国へ訪れました。それぞれの国の入国方法や挨拶、伝統行事など想像を膨らませて体験した後、「二人の国」の建国に取り組みました。
お互いが大事にしていることが想像を通して落とし込まれたこの国には、国民に出会ったら必ず挨拶する、月に1度の国を挙げてのご飯会に向けて日々働く、といったルールがあります。(訪れてみたい方はぜひお知らせください!笑)
- まず、自分をあらわす国をそれぞれつくり、お互いの国へ訪れました。それぞれの国の入国方法や挨拶、伝統行事など想像を膨らませて体験した後、「二人の国」の建国に取り組みました。
- 3回目:①感謝を伝え合う/②お互いの中に入り込む
- ①ではこれまでのお互いの行動に対する感謝を言葉で伝え合いました。過去2回のセッションを通して、それぞれが大事にしていることがなんとなくわかっている状態ではあったものの、それが実際にどのようにお互いに影響を与えているかをお互いの言葉で知る機会となりました。
- ②では真正面に向き合い、お互いの目を見ながら、それぞれの奥深い部分に入り込み、イメージを膨らませました。相手に対する想いを言葉ではなく情景で描くことで、普段のコミュニケーションとは違う角度から相手の理解を深めました。
- 4回目:①それぞれお城を建ててお互いに散策/②言いづらいことを伝える
- ①では自分をお城に見立ててイメージしました。部屋の数はどのくらいあるのか、そこにはどのような人々が住んでいるのか、入室のルールはあるのか、などを思い描き、それをシェアし合いました。
- ②では、相手の行動が二人の関係性によって悪い方向に働くとしたらどのようなことがあるか?をそれぞれ伝え合いました。この時、言われる側は泡の中に包まれた状態をイメージし自身を守る、ということも併せて行いました。
- 5回目:メタスキルがどのように二人のシステムに活かせるか身体で表現
- 二人の関係を築いていくために以下のメタスキルをどのように活かせそうか、というのをそれぞれ身体で表現しました。例えば、「本気」ではパンチをするイメージ、「協働」は二人三脚するイメージ、などです。
- メタスキル一覧
- 思いやり/親密
- 本気(コミットメント)
- 好奇心/気付き
- 協働
- 尊重
- 遊び心
- ディープデモクラシー(深層主義)
- 表現(私たちが独自に追加)
- メタスキル一覧
- 二人の関係を築いていくために以下のメタスキルをどのように活かせそうか、というのをそれぞれ身体で表現しました。例えば、「本気」ではパンチをするイメージ、「協働」は二人三脚するイメージ、などです。
- 6回目:①「私/あなた/第三者」それぞれの立場に立ってお互いの関係性を見つめる/②これまでの振り返り
- ①では、3つの知性、EQ/SI/RSIを育むために、「私/あなた/第三者」それぞれの立場に立ってお互いの関係性を見つめました。自分が相手に発した言動を相手はどう受け取るか、そしてその様子を客観的に捉えるとどうか、ということを想像しました。
- EQ(感情的知性):自身が感情を経験したり、表現したりする力
- SI(社会的知性):他者の感情を想像し、共感する力
- RSI(関係性システムの知性):自身と他者の感情を踏まえ、関係性そのものを第三者視点で読み取る力
- ②ではお互いの関係性がスタートしてから第6回セッション時まで、どのような出来事があり、それが二人の関係性にどのような影響をもたらしたかを振り返りました。
- ①では、3つの知性、EQ/SI/RSIを育むために、「私/あなた/第三者」それぞれの立場に立ってお互いの関係性を見つめました。自分が相手に発した言動を相手はどう受け取るか、そしてその様子を客観的に捉えるとどうか、ということを想像しました。
- 1回目:二人で1つの生き物をつくる
各セッション後の関係性の変化
システムコーチングを通じて得ることができた一番大きいものは、「言動として現れてこないお互いの感覚」だと思っています。
言語を通じて相手の感覚や思考を探るのが一般的なコミュニケーションですが、システムコーチングでは直感・想像を通してそれにダイレクトにアクセスするのです。すると、相手の言動と思考のむすびつきに対する納得度がおのずと深まります。これを相互に行ったことで、確実に「関係性が深まった」と言い切れる6ヶ月間となりました。
以下、各セッション後の関係性の具体的な変化です。
受講目的に対する振り返り
- コーチングを肌で知る
→半年間のセッションを通して達成 - お互いの関係性を深め、人事チームとして更なる一歩を踏み出していく
→「対話から共話」への変化がみてとれたため達成- 以前に増してお互いが能動的に相手に関わりに行くようになった
- 「お互いの仕事スタイルはまだわからないけどきっと大丈夫」という安心感が醸成された
最後に
「お互いの感覚にアクセスする」という今までにない経験でしたが、個人的には直感を使って想像を膨らませるのが好きなので、コーチングというツールが自分にフィットする感覚を持ちました。
今後の関係性の変化も楽しみです♪