【AWS Kiro体験記】開発スタイルが変わる!AI IDEの「仕様駆動開発」がもたらす衝撃

先日、アマゾンウェブサービス(AWS)のオフィスで開催された「Kiro ハッカソンイベント」に参加しました。

Kiroは、開発者のための新しいAI IDEとしてプレビュー公開されているツールです。AIと協働しながら、ただコードを書くだけでなく、仕様策定から実装までを一気通貫で進められる点が大きな特徴です。

当日は座学やハンズオンを通じてKiroの基本と活用方法を学んだ後、午後は実際にアプリケーションの開発に取り組みました。

この記事では、イベント当日の様子やKiroの強力な機能、そして実際に触れてみて感じた、未来の開発スタイルについてお伝えします。

イベント概要:Kiroを徹底的に学ぶ一日

このイベントは、AWSが提供するAI IDE「Kiro」を実践的に学ぶことを目的に開催されました。会場はAWSオフィスで、座学とハンズオン形式で進められました。

当日のタイムスケジュール

  • 10:00 ~ 10:30 座学 + ハンズオン導入
  • 10:30 ~ 12:00 Kiro ハンズオントレーニング
  • 12:00 ~ 13:00 昼食
  • 13:00 ~ 18:00 Kiro ハッカソン

Kiro ハンズオントレーニングで触れたワークショップは公開されています。興味のある方は、以下のURLから同じ内容を体験可能です。
https://catalog.workshops.aws/vibe-coding-agents-with-kiro/ja-JP

Kiro とは?—「仕様駆動開発」

Kiroは、AWSが提供するAIコーディングエージェントであり、IDEを直接操作しながらコード生成、テスト、デバッグ、ドキュメント生成まで自律的に実行できる革新的な開発環境です。

Kiroの核心にあるのが「仕様駆動開発 (Specification-Driven Development)」です。これは、要件、設計、タスクを最初に明確なドキュメントとして整理し、それを基にAIが実装を進める開発スタイルです。

Specモードと生成される3つのドキュメント

KiroにはVibeモードとSpecモードの2種類のモードがありますが、仕様駆動開発を可能にするのがSpecモードです。Specモードを使用すると、以下の3つのドキュメントが自動的に生成・整理されます。

  1. requirements.md:要件定義(ユーザーストーリー、受け入れ基準など)
  2. design.md:技術設計(データフロー 、API仕様など)
  3. tasks.md:実装タスク計画(進行管理も可能)
Kiroの画面と実際に生成されたdesign.mdファイル

tasks.mdが生成された後は、順番にタスクの実行を依頼するだけで、AIが仕様に沿って実装を進めてくれます(画面上の「Start task」を押すだけで実行可能です)。プロジェクト全体の見通しが最初から立つため、迷うことなく開発を進められるのが大きな利点です。

実行途中のtasks.md

ハッカソンで作ったもの:5時間で動くアプリが完成!

午後のハッカソンは個人開発形式で取り組み、私はGitHubのIssueに関するスクラム支援ツールを作成しました。

具体的には、

  1. GitHub APIを使ってリポジトリ内のIssueを取得する。
  2. 取得したIssueの内容がスクラムのベストプラクティスに沿っているかをClaudeにチェックしてもらう。
  3. Claudeからの指摘内容をWeb画面上に表示する。

というアプリケーションです。開発者がIssueを改善しやすくするためのフィードバック機能を想定しました。

Next.jsで作成したWebアプリケーション

Kiroによる開発体験

この実装は、KiroのSpecモードを使い、要件整理から設計、タスク分解までAIエージェントと協働で進めました。

初期設定だけ行えば、AIが仕様に沿ったコンポーネント、API呼び出し、画面表示まで自律的に生成してくれたため、わずか5時間という短時間でも一つのアプリケーションとして形にすることができました

もしこれを自力で実装していたら、GitHub APIの選定やUIコンポーネントの設計で数日はかかっていたかもしれません。AIがプロジェクトの設計・管理まで担ってくれることで、開発スピードが劇的に向上することを実感しました。

参加して感じたこと:既存ツールとの違い

普段はRoo CodeやGitHub Copilotを利用して開発を行なっており、Kiroを使うのは今回が初めてでした。

  1. タスク管理の視認性の高さ
    Specモードで仕様の整理から始めると、その後の実装が驚くほどスムーズでした。特に、tasks.mdとして実装タスクが整理される点が既存のコーディング支援ツールとの大きな違いです。
  2. 未知の機能への期待
    今回はSpecモードが中心でしたが、IDEの特定イベントに対して事前定義したAIアクションを実行できるHooks機能や、チーム標準やプロジェクト固有の情報に基づいてエージェントの挙動を制御できるSteering機能など、他にも試してみたい機能が紹介されました。これらを活用すれば、さらにチーム開発の効率が上がりそうです。

イベントの様子

素晴らしい環境と機会を提供してくださったAWSスタッフの皆様、本当にありがとうございました!

終わりに:今すぐKiroを試すチャンス!

今回のハッカソンを通じて、Kiroは単なるコード補完ツールではなく、開発プロセス全体を加速させるAIエージェントだと強く感じました。

嬉しいことに、Kiroを試すためのハードルが下がっています。

  • ウェイトリスト廃止: 2025/10/16でKiroのウェイトリストは廃止されたようです。
  • 無料クレジット: 2025/10/1以降にKiroに初めてアクセスすると、14日間使用できる無料のクレジットを500もらえるとのことです。

出典:

Kiroから確認できるクレジット

今回のハッカソンでは約5時間Kiroを使い続けましたが、消費したクレジットは100程度でした。無料のクレジットでも十分にKiroを試すことができそうですし、私のアカウントではいつの間にか1000クレジットに増えていたので、ぜひ気軽に試してみてはいかがでしょうか!